デジタル名刺って何?仕組み・種類・交換方法など徹底解説!
名刺はビジネスシーンで欠かせないものです。
しかし、印刷や破棄のためのコストがかかったり、管理が難しかったりとデメリットも数多くあります。そこで近年注目を浴びているのが「デジタル名刺」です。
詳細は後述しますが、デジタル名刺は紙の名刺よりもメリットが多いため、今後ますます普及することが見込まれます。
この記事ではデジタル名刺について、種類、仕組み、交換方法、そして紙の名刺と比較したメリットとデメリットなどについて詳しく解説します。
デジタル名刺とは?
デジタル名刺とは、これまでの紙の名刺とは異なったデジタル化・電子データ化された名刺のことを指します。「電子名刺」や「オンライン名刺」と呼ばれることもあります。これまでの紙の名刺との大きな違いは物理的な紙の形がないことで、プロフィールなどの情報を紙に印刷して相手に渡すのではなく、それらの情報をデータ化してオンライン上で送受信する点です。
デジタル名刺には紙の名刺にはないメリットが数多くあり、今後高い需要が見込まれるテクノロジーです。
デジタル名刺の仕組み
デジタル名刺は電子データで作成された名刺であることから、名刺情報をPDF化させたもの、または紙の名刺をスマホで撮影したものなどさまざまな形態で作成することが可能です。
しかし、一般的に「デジタル名刺」とは「名刺管理システム」を活用して情報を送受信する名刺情報のことを指します。「名刺管理システム」に自分の名刺情報を登録し、QRコードやURLを相手に共有することで名刺交換を行います。
デジタル名刺の種類
デジタル名刺は下記の2つの種類に分けることができます。
- アプリ型
- ブラウザ型
それぞれのタイプのデジタル名刺について解説します。この章を参考にしながら、自社やご自身の目的やニーズに合ったタイプのデジタル名刺を選ぶようにしましょう。
アプリ型
デジタル名刺作成のためのアプリをダウンロードして作成するタイプです。画面から名刺に入れたい情報を登録し、デザインの編集を行い、作成ボタンを押すと二次元コードが生成されます。相手も同じアプリを使用している場合は、2次元コードをスワイプ交換することも可能です。
アプリ型のメリットは機能やグラフィック表現がリッチなところです。しかし、それぞれのアプリによって特徴が異なるため、ご自身または自社のニーズや目的に合ったアプリを選ぶようにしましょう。また、情報の管理がしやすく、細かい設定もできるという点もメリットです。
→ アプリ型デジタル名刺の事例:「lit card」をチェック
ブラウザ型
ブラウザ型とはWebサイトにアクセスして名刺に入れたい情報を登録・編集するタイプです。作成が完了して作成ボタンを押すと、二次元コードやURLが発行されます。
またブラウザ型にはQR型やNFC型も含まれます。
QR型とは、QRコードを通じて、氏名、会社名、役職などの個人情報だけでなく、会社やメルマガの登録フォームやランディングページやSNSなどのURLをQRコードとして相手に情報を送るタイプのデジタル名刺です。
NFC(Near Field Communication)型とは、SuicaやPASMOのようなカード型デジタル名刺のことを指します。専用のカードを相手にタッチさせることで名刺情報を相手に共有することが可能です。
ブラウザ型のデジタル名刺は、アプリ型のようにアプリをダウンロードする必要がないのと、どのようなスマホでも閲覧できる点がメリットとして挙げられます。
デジタル名刺の作成方法
デジタル名刺は専用のアプリやサービスの利用登録を行なって作成するのが一般的です。氏名、会社名、役職などの名刺に必要な情報をアプリまたはサービス上で入力すればデジタル名刺を作成できます。その後、その情報に辿り着くためのURLまたはQRコードを作成すれば完成です!
デジタル名刺作成のためのアプリとサービスには、それぞれ無料ものと有料のものがあります。有料の方が機能やデザインが豊富です。たとえばイベントや商談などで交換した名刺を既存の顧客管理システムに紐づけられたり、名刺情報を簡単にリスト化して、日々の営業活動やマーケティングに活かしたりすることもできます。
デジタル名刺の交換方法
紙の名刺の場合は、商談や取引先の相手と会ってすぐのタイミングで挨拶代わりに名刺交換をするのが一般的です。デジタル名刺の場合は、紙の名刺と同じタイミングで交換することも可能ですが、事前にデータを相手に送信しておくこともできます。
お互いに同じデジタル名刺作成アプリ・サービスを使用している場合は、データを送り合ったり、IDや名前の検索をしたりするだけで名刺を交換できます。相手がグループを作成している場合は、複数の相手に同時送信することも可能です。
相手が同じデジタル名刺作成アプリ・サービスを使用していなくても、自身の名刺情報が掲載されているURLやQRコードを相手に示すことで相手はその情報にアクセスできます。
デジタル名刺が注目される背景
デジタル名刺が注目されるようになった背景は主に2つあります。
まずは、リモートワークやテレワークの浸透によるオンライン上でのイベントや商談の機会の増加です。新型コロナウイルスの影響で、対面でのイベントや商談での名刺交換が難しくなったことから、オンラインネットワークを介して交換できるデジタル名刺の需要が高まりました。新型コロナウイルスをきっかけに、デジタル名刺が便利なテクノロジーであることが広まったことから、アフターコロナであってもデジタル名刺を導入することに興味を持つ企業は増えていくと予想されています。
2つ目はデジタル化やペーパーレス化の推進です。近年、環境保全の観点から契約書や請求書などの書類のペーパーレス化が進んでいると同時に、企業活動のデジタル移行も進んでいます。このような機運の中で名刺のデジタル化が注目を浴びるのは当然のことと言えるでしょう。
デジタル名刺のメリット7つ
デジタル名刺には数多くのメリットがあり、下記の通りです。
- 簡単に作成と修正ができる
- 印刷にかかるコストを抑えられる
- 持参するのを忘れることがない
- 対面しなくても名刺交換ができる
- 名刺の管理が楽にできる
- もらった名刺の情報を社内で共有しやすい
- 多くの情報を掲載できる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
簡単に作成と修正ができる
近年デジタル名刺の需要が高まっていることから、作成用のサービスやアプリなどが数多く誕生しています。いずれも、簡単なプロフィールを入力するだけで作成でき、簡単です。
紙の名刺と異なり、名刺を更新するたびに印刷会社に発注するという手間とコストが不要で、オンライン上でデータを更新するだけなので情報の更新や修正が一瞬で完了します。
印刷にかかるコストを抑えられる
紙の名刺の場合は、印刷会社に依頼しようと自前にしようといずれのケースであっても印刷や送料のためのコストがかかります。そして印刷会社から受け取った名刺の数が膨大である場合は、その保管にもコストがかかるケースもあるでしょう。しかしデジタル名刺の場合、そもそも印刷する必要がありません。
また、名刺が切れそうになっても追加で印刷する必要もないため、印刷にかかるコストを抑えられます。
持参するのを忘れることがない
あなたは大事なイベントや商談の際に名刺を持参するのを忘れたことはありませんか?デジタル名刺の場合はスマートフォンやパソコンにデータを保存しておけば、いつでもどこでも使えるため、名刺を持参するのを忘れることがありません。
さらに、名刺の補充忘れや名刺を切らして恥ずかしい思いをすることもなくなるでしょう。
対面しなくても名刺交換ができる
上記にもありますが、デジタル名刺の需要が高まり、より普及するようになった背景が新型コロナウイルスによるオンライン上でのイベントや商談の機会の増加です。デジタル名刺であれば、商談や取引先の相手と対面しなくてもオンライン上で簡単に名刺交換することができます。つまり、全国または世界中どこにいても瞬時に名刺交換が可能です。
また、デジタル名刺であれば対面で紙の名刺を交換するときのマナーも不要であるため楽です。
オンライン上の商談やイベントの際に名刺交換をするのが一般的ですが、オンライン名刺であれば事前に名刺情報を交換することもできますよ。
名刺の管理が楽にできる
デジタル名刺はオンライン上での管理になるため、保管スペースや名刺入れも不要です。また、紙の名刺と異なり、名刺管理システムを通じてデジタル名刺を管理すると、検索機能を使って簡単に目的の名刺を検索することもできるため時間の節約、かつ業務の効率向上につながります。
さらに、多くの名刺管理システムがクラウド型であるため、外出先からスマホで簡単にチェックすることも可能です。
もらった名刺の情報を社内で共有しやすい
名刺は顧客情報が書いてあるため、企業にとって大切な資産の1つです。
しかし、紙の名刺は社内での情報共有が難しく、属人化されて他の社員が情報にアクセスしづらいという悩みを抱える企業が数多くあります。
デジタル名刺の場合、顧客情報がデータとして残るため、社員であれば誰でも簡単にアクセス可能です。たとえば、ある社員が商談に向かう前に、事前に相手企業と面識がある社員が自社にいるかどうかを検索したり、過去に名刺交換したかどうかを調べたりすることが簡単にできます。
もらった名刺の情報を社内で共有しやすくなるがゆえに、業務の効率化につながるでしょう。
多くの情報を掲載できる
紙の名刺の場合、名刺に記載できる情報量に限りがありますが、デジタル名刺の場合はそうではありません。氏名、役職、企業情報はもちろん、自社の商品やサービスの紹介までできます。
また、紙の名刺と異なり、デジタル名刺の場合は、自社のホームページの情報をクリックするだけでアクセスできるため、ビジネスチャンスの拡大の可能性もあるでしょう。
デジタル名刺のデメリット3つ
デジタル名刺にはデメリットもあり、下記の通りです。
- インターネット環境や電源がないと使えない
- 情報漏洩が起きたときのリスクが大きい
- 名刺管理システムを利用する場合はコストがかかる
それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
インターネット環境や電源がないと使えない
デジタル名刺は電子データを取り扱うため、パソコンやスマートフォンなどの電子機器はもちろん、インターネット環境がないと使うことができません。また、電子機器の電池が切れてしまった場合も同様です。
情報漏洩が起きたときのリスクが大きい
紙の名刺の場合も紛失すると情報漏洩が発生するリスクがありますが、デジタル名刺の場合は、オンライン上でのやり取りになるため、世界中に情報が漏洩してしまうという危険性があります。その影響力は紙の名刺よりも大きいです。
企業が管理する顧客情報が全て流出するようなことがあると、大きな問題に発展し、損害賠償や調査などに多大なコストがかかることが予想されます。
名刺管理システムを利用する場合はコストがかかる
デジタル名刺は紙の名刺と異なり、印刷代や送料はかからないというメリットがありますが、名刺管理システムを利用した場合は導入や運用のためにコストがかかります。
デジタル名刺はまだ広く普及していないことから、多くの企業がデジタル名刺を導入しつつも、紙の名刺も残しておくでしょう。そのため、しばらくは紙の名刺の作成や保管にかかるコストに加えて、デジタル名刺用の管理システムにかかるコストが加わる形になることが予想されます。ランニングコストを抑えられる名刺管理システムを使用することがおすすめです。
名刺管理システムの運用コストはアカウントの数に応じた月額料金制が一般的ですが、なかには月額の基本料に従量課金を組み合わせたシステムや、アカウント無制限の固定月額制のシステムもあります。必要なアカウント数、名刺交換の必要性や頻度、そして顧客管理など+αの機能などから、自社に最適の名刺管理システムを選ぶようにしてください。
デジタル名刺vs紙の名刺
下記の表はデジタル名刺と紙の名刺のメリットとデメリットをそれぞれまとめたものです。
デジタル名刺
メリット
- 最新テクノロジーであるため相手の印象に残りやすい
- 目新しいため、コミュニケーションが生まれやすい
- 業務を効率化できる
- 印刷コストを削減できペーパーレス化できるため、環境にやさしい
- 情報を可視化できる
- かさばらず、忘れることもない
- 管理しやすい
デメリット
- パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器やインターネット環境が不可欠
- 名刺管理システムを活用する場合はコストがかかる
- 名刺の登録作業に手間と時間がかかる
紙名刺
メリット
- パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器やインターネット環境が不可欠
- 名刺管理システムを活用する場合はコストがかかる
- 名刺の登録作業に手間と時間がかかる
デメリット
- 管理が大変
- 印刷や破棄にコストがかかる
- 正しい作法やマナーを習得する必要がある
- かさばる
- 常に名刺を切らさないように気を配る必要がある
比較すると、それぞれにメリットとデメリットがありますが、デジタル名刺の方が紙の名刺よりも数多くのメリットがあると言えます。
貴社、またはあなた自身もデジタル名刺の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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デジタル名刺の活用方法
デジタル名刺は下記のような方法で有効に活用することが可能です。
- 自己アピールする
- オンライン会議で活用する
- メールの署名欄に添付する
- 会社のPR情報を掲載する
それぞれの活用方法について解説します。
自己アピールする
上記にもありますが、デジタル名刺は従来の紙の名刺とは異なり、氏名、会社名、連絡先などの基本的な情報だけでなく、自社商品やサービスの紹介、自社のランディングページのURLなどさまざまな情報を表示することができます。
デジタル名刺にあなた自身の自己紹介文やポートフォリオを掲載することで、自己アピールの材料になるでしょう。
デジタル名刺を実際に相手に対面する前に共有しておくことで、面識がない相手であってもあなたを強く印象付けることができ、実際の商談や打ち合わせの場面でコミュニケーションがスムーズになることが期待できます。
オンライン会議で活用する
ZoomなどのWeb会議ツールの背景に名刺情報を掲載することも可能です。この場合、相手は読み取るだけで済むため、QRコードでの表示をおすすめします。
オンライン上でのコミュニケーションは対面でのコミュニケーションと比較すると、相手から得られる情報も限られてしまいがちです。しかし、デジタル名刺の情報をオンライン会議の背景に掲載しておくことで、あなた自身についてさらに相手に知ってもらえるでしょう。
メールの署名欄に添付する
デジタル名刺は、URLやQRコードを活用して閲覧できる形になっているため、メールの署名欄にこれらの情報を記載・掲載することができます。新規開拓活動だけでなく、オンライン上での会議や商談の機会がない取引先に対してもメールで名刺を渡せるということです。
会社のPR情報を掲載する
デジタル名刺は紙の名刺よりもさまざまな情報を掲載できることを既にお伝えしましたが、掲載できる情報はテキストだけでなく、写真や動画などのマルチメディア要素も掲載できます。本来であれば紙ベースの会社のカタログやパンフレットは、対面または郵送を通じてしか相手に渡せませんが、デジタル名刺であれば、これらの情報も掲載することが可能です。
テキストだけでなく、これらのビジュアル的な要素も含めることで、自社の企業情報をさらに分かりやすく、魅力的なものとして伝えられるでしょう。
デジタル名刺交換をする場合の注意点
デジタル名刺交換をする際に注意すべき点は下記の2点です。
- 相手もデジタル名刺を使用しているとは限らない
- スムーズに名刺交換ができるとは限らない
デジタル名刺は需要が高まりつつあるとは言え、まだ新しいテクノロジーであることから一般的に浸透しているとは言えません。そのため、こちらがデジタル名刺を使っていても、取引先や商談相手もデジタル名刺を使っているとは限らないということを忘れないように気をつけてください。場合によっては、相手を不快にさせてしまう危険性があります。
あなたがデジタル名刺を使う場合は、商談や打ち合わせの前にお互いの名刺情報の交換方法について事前に話しておき、相手に合わせて名刺交換することがおすすめです。
そして、スムーズに名刺交換ができない可能性があることも忘れないようにしましょう。デジタル名刺はまだ一般に浸透していないため形式や規格が確立していません。つまり、相手もデジタル名刺を使っていたとしても、相手と自分が使用しているデジタル名刺アプリ・サービスが異なる場合はフォーマットが合わず、名刺交換がスムーズにいかない可能性があります。一般化されるまでは、万が一に備えて紙の名刺にQRコードを印刷するか、紙の名刺とデジタル名刺を併用して使用することがおすすめです。
デジタル名刺交換の流れは上記にもあるように、従来の紙の名刺交換の流れとほぼ変わりがありません。ダフトクラフトのA-MeisiであればQRコードが自動発行されて、名刺、ポスター、チラシの印刷にご自由にお使いいただけます。
まとめ:デジタル名刺は魅力とメリットが詰まった最新テクノロジー!
この記事では「デジタル名刺」のメリットとデメリット、活用事例、仕組み、種類などさまざまなことを紹介しました。
まだまだ紙の名刺の方が一般的ではありますが、デジタル名刺は紙の名刺よりも多くのメリットがあるため、今後ますます普及することが見込まれます。いち早くその波に乗ってみてはいかがでしょうか?
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